ブラックジャック 白拍子

ブラックジャック 白拍子

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ただ、その最後の増援の顔を見て、ノイは青ざめる

「ヒ、ヒヒヒッ――、ヒタッ、ヒタキまで!? ……い、いや、これは幻! ここにはボクとカナミ君しかいない! 現にどいつもこいつも、千年前よりも数段劣っている! 『未練』のない『理を盗むもの』など、雑魚も雑魚!! いくら増えようとも、ものの数に入らない!! 見ろっ、まだまだボクのほうが上だ!!」 だが、すぐに自分に言い聞かせることで、心を安定させる

 本当に態(わざ)とやっているんじゃないかと思えるくらいに、先ほどまでの僕とそっくりだった

 これだけ凶悪な次元の魔力と反則の魔法たちを持ちながら、ノイは追い詰められて、焦り、怯えている

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 だから、ノイと向かい合う十人は、やはり彼女は敵ではないと再確認していく

 このノイ・エル・リーベルールも、自分たちと何も変わらない

たとえ時代を違えようとも、同じ『理を盗むもの』であり、助けるべき仲間の一人

 『みんな一緒』には、彼女も含まれている

 それがはっきりと分かったから、十人全員が一旦止まった

 談笑できるくらいに黒紫の暗雲を押し返してから、一息つく

 そして、並んだみんなが一人ずつ、また話を繋げていく

 『理を盗むもの』戦では、戦いなんかよりも心と心をぶつけ合う言葉の応酬が大事だと、全員が身に染みて実感していたからだ

 だから、まず勝手に出てきた『神聖の理を盗むもの』ティアラが、挑発するように――「うんっ

確かに、私たちの魔力は全盛期とは程遠いね、ノイさん

そんな私たちって幻かも? でも、雑魚(それ)って、別に悪いことじゃないんだよね」 その彼女と手を繋ぐ『水の理を盗むもの』ヒタキが、とても冷静に続けて――「ええ、ティアラ

力の多寡に意味などない

幻か本物かも、最後まで誰にも分からない

たとえ『最後の頁』を読んだとしても、それは分からなかったこと」 その実感のこもった言葉に『無の理を盗むもの』セルドラは、誰よりも共感して――「ただ、分からなくても、構わなかったんだ……

本物か偽物かも、どうでもよかった